理事長挨拶

2021年4月に一般社団法人 日本支援工学理学療法学会の理事長に拝命を受けました松田雅弘(ただみつ)です。日本理学療法士学会の分科学会の1つであった日本支援工学理学療法学会のときより運営幹事としても長く活動をしてきました。初代理事長に就任したことへの責任の重さを感じますが、支援工学理学療法の発展とそれにともなう国民の生活の豊かの増進に向けて、リーダーシップをとっていきます。日本支援工学理学療法学会の活動内容と今後の進むべき方向性について説明していきます。
世界の医療テクノロジーは急速に発展しており、スマートフォンやタブレットなどのICT端末利用が増えたことによって人工知能(AI)やICT技術の発展、またロボティクスの開発や臨床応用の流れも広がっています。2020年には運動量増加機器加算にともなって、臨床的なロボットの運用が本格化され、現場では介護ロボットの普及によって対象者と支援者の支援にもロボットが使用され、医療・福祉分野における変革が起きています。また、装具、義肢、車いす、福祉用具などの活用に関して、理学療法士が必要な知識・技術であり、適切な評価、調整、使いこなすための運動療法や動作指導によって対象者の活動の増大に寄与しています。このように、総合的に対象者の生活を支援する力を支援工学理学療法は持っています。今後の支援工学理学療法の発展のために、これらの支援機器の開発、普及・推進だけでなく、効果的な活用方法に関する研究にも取り組んでいきます。さらには、基本的な理学療法技術である装具などの適切な支援機器の運用を円滑に実施できるように、学術支援を行っていきます。
法人格を取得したことで国民や理学療法士の会員から信頼のある組織として充実させ、社会的信用を得る必要があります。疾患に関わらず、かつ急性期から生活期へと横断的な領域である支援工学理学療法の発展のためには、他学会また多職種との協働・連携が必須となります。生活を支援する私たちの学会は、より社会貢献につながる事業の発展が期待されています。機能回復だけでなく、より対象者の生活を豊かにするための支援が日本支援工学理学療法学会の発展にともなって、多くの理学療法士が提供できるように、本学会が主導して学術・研究活動を推進していきます。
役員紹介
理事長
松田 雅弘 :順天堂大学 保健医療学部
副理事長
栄 健一郎 :適寿リハビリテーション病院
遠藤 正英 :桜十字グループ福岡事業部
理事
栗田 慎也 :東京都立病院機構 東京都立大久保病院
豊田 輝 :帝京科学大学
山本 裕晃 :福岡天神医療リハビリ専門学校
森田 智之 :神奈川リハビリテーション病院
大畑 光司 :北陸大学
西山 徹 :日本医療大学
白銀 暁 :国立障害者リハビリテーションセンター研究所
春名 弘一 :北海道科学大学
監事
河添 竜志郎 :株式会社shiori
新田 収 :アール医療専門職大学
評議員
平塚 健太 :公益社団法人函館市医師会 函館市医師会看護・リハビリテーション学院
中野 克己 :日本保健医療大学
相馬 光一 :神奈川リハビリテーション病院
鈴木 康裕 :筑波大学システム情報系
小山 総市朗:藤田医科大学保健衛生学部
小林 英司 :日本医療大学 月寒本キャンパス
玉利 誠 :令和健康科学大学
河野 伸吾 :定山渓病院
梅田 信吾 :クピドフェア
川崎 恭太郎:桜十字大手門病院
小川 秀幸 :埼玉県総合リハビリテーションセンター
高木 治雄 :貞松病院
馬屋原 康高:広島都市学園大学
内山 靖 :名古屋大学大学院医学系研究科
渡邊 家泰 :高知健康科学大学
久保田 勝徳:桜十字福岡病院
栗林 詩歩未:東京科学大学
渡邉 大貴 :アール医療専門職大学
田代 耕一 :桜十字福岡病院
中谷 知生 :宝塚リハビリテーション病院
松田 直樹 :北海道文教大学人間科学部
増田 知子 :千里リハビリテーション病院