スマホ(スマートフォン)やタブレットパソコンは、先端技術の結晶と呼んでも過言ではなさそうですが、それにも関わらず、我々にとって今や手放すことができないほど身近なツールとなった不思議なデバイスです。そして、それは我々が関わるリハビリテーションの現場においても同様であり、いくつかの課題を含みながらも、福祉用具やリハビリテーション機器としての活用の取り組みがさまざまに進められています。
これらのデバイスは、コンパクトデジタルカメラを市場から駆逐するほどの性能を持つカメラを内蔵し、計測にも応用できる高精度のモーションセンサやGPSセンサなども備えています。加えて、そのアプリケーションは数多の新規開発とともに継続的なアップデートが行われ、休む間もなく新たな用途が提案され続けています。さらに、近年の生成型AIの進展は、また新たな時代を切り開く可能性を強く示唆しています。将来においても、形は変わるかもしれませんが、これらのデバイスとそれを構成する技術は我々の職務や障害者・高齢者の生活に関わり続け、より複雑に関係を深めていくであろうことが予想されます。
第2回となる先端技術・福祉用具合同フォーラムでは、このようなデバイスのリハビリテーションや生活支援への応用をテーマに掲げています。先端技術に疎い人であっても、これらを使ったことがない者はほとんどいないのではないでしょうか。このようなデバイスや技術に対する理解を深め、その活用事例について学ぶことは、実際の現場における我々の対応力や応用力を向上させ、先端技術や福祉用具のさらなる利活用を促進するきっかけとなることが期待されます。参加される方々にとって、何かしらの新たな知見や気付きを得ていただく機会となれば大変幸いです。
フォーラム長 白銀暁